ECSの請求

Elastic Cloud Server (ECS)は、安全でスケーラブルなオンデマンドのコンピューティングリソースを、柔軟な請求モードや手軽なO&Mとともに提供し、エンタープライズコストを大幅に削減します。

請求モード

請求モードには、年次/月次、従量課金制、およびスポット価格があります。それぞれ異なるメリットおよびデメリットがあります。

− 年次/月次:ECSの想定利用時間分の料金を前払いします。十分な残高のあるチャージ用アカウントを持っていること、または有効な決済方法を最初に設定していることが必要です。

− 従量課金制:まずECSの使用を開始して、その後従量制で支払うことができます。

− スポット価格:ECSの料金は、スポットインスタンス容量に対する需要と供給の長期的傾向に基づいて段階的に調整されます。

3つの請求モードの詳細については、「請求モード」を参照してください。ニーズに合わなくなった場合は、請求モードを変更することもできます。詳細については、「請求モードの変更」を参照してください。

年次/月次

一定期間にわたりリソースを安定して確保したい場合、次のような種類のワークロードに対して年次/月次請求は適切な選択肢となります。

• 安定したリソースが要求される長期的なワークロード。公式ウェブサイト、オンラインモール、ブログなど。

• 長期的なプロジェクト。科学研究プロジェクトや大規模イベントなど。

• トラフィックの急増が予測されるワークロード。eコマースのプロモーションやフェスティバルなど。

• 高データセキュリティ要件を伴うワークロード。

従量課金制

従量課金制請求とは、料金を先払いする必要がなく、契約や誓約に縛られないことを意味します。

従量課金制請求は、短期的、集中的、または予測不可能なワークロードで、eコマースのフラッシュセール、一時的なテスト、サイエンティフィックコンピューティングのアプリケーションなど、中断が許容されないものに適しています。

スポット価格

スポット価格(スポットインスタンス向け)

スポット価格を使用するECSは、スポットインスタンスと呼ばれます。スポットインスタンスに対して支払うことができる最大料金を設定する必要があります。最大料金は、市場価格以上、従量課金制の料金以下である必要があります。

スポットインスタンスは割引価格で購入することができますが、そのコスト削減に対するトレードオフが存在します。インベントリのリソースが不足している、または市場価格が想定料金を上回った場合、スポットインスタンスは回収されます。

従量課金制および年次/月次ECSと比較した場合、スポットインスタンスは同じパフォーマンスをより低料金で提供します。

スポットインスタンスは、同じパフォーマンスをより低料金で利用したい場合に適したオプションです。

• 適用される状況

画像レンダリング、ステートレスウェブサービス、DNAシークエンシング、オフライン分析、ファンクションコンピューティング、バッチコンピューティング、サンプル分析、CI/CD、テスト。

• 適用されない状況

アプリケーションを長期で実行する、または高度な安定性を実現する必要がある場合。

スポット価格(スポットブロックインスタンス向け)

期間を事前に定めたスポットインスタンスは、スポットブロックインスタンスと呼ばれます。スポットブロックインスタンスを購入する場合、事前に定めた期間と、期間の回数を設定する必要があります。料金は事前に定めた期間に応じて変わります。

スポットブロックインスタンスは格安料金で購入できますが、リソースが不足している場合は回収されることがあります。

スポットブロックインスタンスは格安料金で購入することができますが、そのコスト削減に対するトレードオフが存在します。インベントリのリソースが不足している場合、スポットブロックインスタンスは回収されます。従量課金制および年次/月次ECSと比較した場合、スポットブロックインスタンスは同じパフォーマンスをより低料金で提供します。

スポットブロックインスタンスは、同じパフォーマンスをより低料金で利用したい場合に適したオプションです。

• 適用される状況

画像レンダリング、ステートレスウェブサービス、DNAシークエンシング、オフライン分析、ファンクションコンピューティング、バッチコンピューティング、サンプル分析、CI/CD、テスト。

• 適用されない状況

アプリケーションを長期で実行する、または高度な安定性を実現する必要がある場合。

請求対象品目

請求対象となるのは、インスタンスのフレーバー、イメージ、EVSディスク、EIP帯域幅などです。請求の要素および各請求対象品目の計算式の詳細については、「請求対象品目」を参照してください。

請求例や各品目の料金明細については、「請求例」を参照してください。

サブスクリプションの更新

年次/月次ECSが期限切れとなると、適切に動作できなくなります。期限切れとなった後も引き続きECSを使用したい場合、所定の期間内にECSサブスクリプションを更新する必要があります。更新しないと、vCPU、メモリ、およびEVSディスクなどのリソースは自動的にリリースされ、データが失わるおそれがあります。サブスクリプションは手動または自動で更新できます。詳細については、「サブスクリプションの更新」を参照してください。

料金明細

[Billing Center](請求センター) > [Billing](料金明細)を選択して、ECSのトランザクションと料金明細を確認できます。詳細については、「料金明細」を参照してください。

滞納

請求の支払いに十分なアカウント残高がなく、他の決済方法を設定していない場合、アカウントは滞納状態になります。クラウドサービスの使用を継続したい場合、適切なタイミングでアカウントにチャージする必要があります。詳細については、「滞納」を参照してください。

請求の停止

クラウドサービスを使用する必要がなくなった場合、サブスクリプションを解除するか、削除して請求を停止することができます。詳細については、「請求の停止」を参照してください。

コストの管理

コストの配分、分析、最適化により、さらに節約できます。詳細については、「コスト管理」を参照してください。